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【大阪府公立入試】問題分析〜社会〜

 高校受験情報(大阪府)

こんにちは

 

今回も、前回の数学B問題の問題分析に引き続き、

3月10日(水曜日)に実施された大阪府公立高校の入試問題(社会)を分析いたします。

 

大阪府の社会の問題は4つの大問から構成されており、

地理・歴史・公民と満遍なく出題される傾向にあります。

 

大問ごとに見ていきます。

 

 

特に重要な問題については赤字で書いております。

 

大問1(歴史)

 

 

テーマ:日本における金属の利用

 

(1)弥生・古墳時代

ここでは、主に金属器が伝来した頃の歴史について問われています。

 

仏像の写真を見て、どこの寺院のものか選択する問題があります。

この問題では、仏像の写真を見て判断することは求められていません。

 

問題文に「6世紀」「奈良県」というキーワードがあります。

 

これらのキーワードから「法隆寺」という答えを導くことが求められています。

 

こういった問題に対応するためには「法隆寺」という言葉を見たときに、

「奈良県」「日本最古」という言葉を連想する癖をつける必要があります。

 

(2)飛鳥・奈良時代

ここでは、金属に関係なく、

この時代の文化財について問われています。

 

(3)室町・戦国時代

ここでは、この時代の外交・戦乱・法令と

幅広い範囲から出題されています。

 

(4)江戸時代

ここでは、地図を使用した問題と、

当時の貿易に関する記述問題が出題されています。

 

 

佐渡の場所を地図上から選択する問題があります。

この問題は、知らなければ全く解けない問題です。

 

つまり、用語のみをいくら勉強しても、

こういった問題に対応することは出来ないという事です。

 

特に、金銀山や戦いの地はよく地図で出題されるので、

地図を用いた勉強が必要です。

 

(5)幕末・明治時代

ここでは、当時の産業の発展について問われており、

出来事を時代順に並べ替える問題が出題されています。

 

出来事を時代順に並べ替える問題があります。

 

この問題は年号を暗記していないと解けない、

と思っている人が多くいます。

 

もちろん、そのようなタイプの問題もあります。

しかし、時には、選択肢の文章から判断することが出来ます。

 

 

(例)ア:日清戦争が起きた  イ:南満州株式会社を設立した  ウ:日英同盟を結んだ

 

 

ここでポイントとなるのは「ア」と「イ」です。

 

満州とは中国の一部なので、日清戦争に勝ったから会社を創れたと考えることが出来ます。

 

もう「ア→イ」は確定しました。

 

可能性としては「ア⇒イ⇒ウ」か「ア⇒ウ⇒イ」ですが2つにまで絞ることが出来ました。

 

少しでも多くのことを知っていれば、それはヒントになることを心のどこかにしまっておいてください。

 

 

大問2(地理・歴史・公民)

 

テーマ:教育

 

(1)教育に関する歴史

ここでは、日本の教育に関する歴史について問われています。

 

(2)留学

ここでは、表を基にした文章の読み取り問題や、

日本と外国の歴史について出題されています。

 

文章を読み取って正しい文章を選択する問題があります。

 

この問題は、時間をかけても良いので丁寧に解いてほしい問題です。

 

なぜなら、表を基にした文章であるため、答えは表に載っています。

 

中には、多少の計算が必要な問題もありますが、

丁寧に解けば確実に正解できます。

 

そういった問題を面倒くさがらずに、

練習しておくと、本番でも難なく解くことが出来ます。

 

大問3(地理)

テーマ:地形と自然環境

 

(1)日本と世界の造山帯

ここでは、2つの造山帯と火山活動に関する地形や鉱物の

問題が出題されています。

 

図を見て、どの鉱物の分布かを判断する問題があります。

 

この問題は、端的に言えば、

その鉱物の主な産地を知っておくと解けるようになっています。

 

それは鉱物に限りません。

 

(例)日本の場合  りんご:青森県、みかん:和歌山県・愛媛県、米:新潟県…

   海外の場合  鉄鉱石:オーストラリア、ブラジル、金:チリ、オリーブ:地中海付近の国

 

このように、それぞれの物に対して、

どの地域が主な産地であるのかを知っておくと、

それだけで解きやすい問題になります。

 

*海外の場合は、産出量1位〜3位くらいまで把握してると

大きな武器になります。

 

 

(2)日本の漁業

ここでは、時差の問題日本の漁業に関する用語

記述問題が出題されています。

 

時差の問題があります。

 

時差の問題は数学と似たところがあり、

公式や解き方を覚えていなければ正確に解くことは難しい問題です。

 

逆に言えば、練習をしておけば解きやすい問題です。

 

その理由は、時差問題の出題パターンは

それほど多用ではないからです。

 

そのため、一度慣れてしまえば、

その後はスムーズに解けるようになります。

 

たかが1問、されど1問です。

 

大問4(公民)

テーマ:権力の分立

 

(1)ヨーロッパの政治と権力の歴史

ここでは、ヨーロッパの権力に関する用語や出来事が問われています。

 

(2)日本の三権分立

ここでは、日本の三権分立のそれぞれの役割を細かく問われています。

 

全体的に用語をきちんと理解しているかが問われる問題が多くあります。

 

これらの問題の難易度は高いとは言えませんが、

決してないがしろにできない問題です。

 

用語の穴埋めや、3権(国会・内閣・裁判所)の役割など、

覚えていなければつまずき、覚えていれば勢いずく問題です。

 

これらは必ず取ってほしい問題です。

 

難易度が高くないという事は、ここで落としてしまうと

他の受験生との差が広がってしまいます。

 

(3)地方公共団体

ここでは、地方公共団体についての文章の正誤を判断する問題、

記述問題が出題されています。

 

 

 

まとめ

以上が今年度の社会の問題分析です。

 

今回取り上げた問題は、特に重要な問題です。

 

社会は覚える量が多く、問題数も多いため、

1問1問の配点はそれほど高くありません。

 

しかし、そのために言い訳が出来てしまいます。

 

「たかが3点問題だから」

「量が多いから、地理だけ頑張る」

 

確かに、1問を見ればその通りです。

しかし、それが積み重なれば自分が自信を持って解ける問題など数問しかありません。

 

入試の社会はいかに早くから勉強を始めるかです。

 

言い訳だらけにならないようにすることが最も大事な対策かもしれません。

 

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