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中学生にわかる、日本が自粛要請、休業要請しかしない理由

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こんにちは!


今日は、まだ学校で政治についての勉強をしていない中学生、あんまりよく覚えていないぁ…という高校生にもわかるように、

なぜ、日本では自粛要請、休業要請しかしないのか?

 

をお話したいと思います。

 

ひとことで言えば、「日本の憲法では、できない」ってことなんですけど、一体憲法にどんなことが書いてあって、自粛できないのかは誰も話してくれません。

 

専門知識のある方が、テレビやSNSで積極的に発信してくださっていたらいいんですが…。

なかなかマスコミでこのような話をしている方がいないので、少ない知識を総動員してあれこれ調べながら書いています。

 

専門家ではないので間違っていることや足りないこともあるかもしれません。ご容赦いただければ幸いですm(__)m

そもそもロックダウンって何?

英語では"lockdown"と書きます。スペルだけ見ると、「鍵を下す」という意味ですね。

鍵を下すというのは、鍵を閉めて閉じ込める、入れないようにする、ということですよね。

 

ロックダウン自体に都市を封鎖するという意味はありません。どこかを出入り禁止にすることをロックダウンと言います。

自分の部屋でも、学校でも、どこかの町でも…。とにかく封鎖して出入りできない状態のことです。

自粛要請、休業要請ってなに?

それに対して、自粛要請や休業要請は

「用事が無ければ、家から出ないでくださいね〜」
「用事が無ければ、東京に行かないでくださいね〜」

「生活に不可欠なお店以外は閉店してくださいね〜」
というお願いです。

 

それでは、家から出ない人もいれば、無視して出て行っちゃう人もいますよね。

 

「自習中、先生見張っていないけど話すなよー」
と言われたときに、まじめに勉強する人と勉強せずにおしゃべりしてしまう人がいるのと同じです。

強制しない理由

じゃあ、どうして強制しないんでしょう?

 

学校の自習だったら、あまりにもうるさくしたら先生が来て
「黙りなさい!」
と叱りますよね。

 

そのあとは先生が見張りに立って、強制力が働くので私語はなくなります。

 

しかし、コロナウィルスがこれだけ流行しているのに安倍首相も小池都知事も私たちに外出禁止を強制することはありません。

ありません…というかできないんです。

なぜかというと、私たちの自由が憲法で守られているからです。

憲法とは…

憲法というのは、国会や内閣、裁判所が守る決まりです。私たち国民が守るものではありません。私たちが守るのは法律です。

その法律を作ったり、作った法律に基づいて実際に何かを行うのは、政府や国会の仕事です。

 

日本の場合、憲法が一番優先されるきまりなので、法律や政治は憲法に従わないといけません。

 

例えば「小学校や中学校が義務教育ですよー」ということは、憲法の中で書かれている日本人全員が持っている「教育を受ける権利」に基づいています。

 

だから、「人手が足りないから10才の子を工場で働かせよう」という法律は作れませんし、そんな命令を首相が出すことはできないんです。

 

そして、今回の自粛要請や外出禁止令に関連しているのが、「居住移転の自由」です。

第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

こうして憲法に「居住移転の自由」が書かれているから、日本では外出禁止を強制することができないんです。

日本の憲法は特別?

でも、外国では「外出禁止!」という命令が出ていますよね。イタリアやフランスの憲法では、国民の自由な行動が認められていないんでしょうか?

 

そんなことはありません。ロックダウンが続くイタリアでは、緊急時には憲法の力が届かないところで、政府が緊急措置令を出すことができます。

 

今回は、イタリアでは首相の名で外出禁止を指示する首相令が出されました。

 

日本の憲法が特別なのは、いつどんな時でも憲法が最優先されるということです。日本の場合は、憲法に反する法律や指示を政府が出すことは絶対にありません。

個人の自由VSみんなの利益

憲法をもう一度見てみましょう

第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

「公共の福祉」という言葉が出てきますね。

 

公共の福祉というのは、簡単に言えば他の人の権利です。
憲法が言いたいのは「自由にしても良いけど、他の人の権利を侵害したり迷惑をかけてはいけないよ」ということです。

うるさい人は教室から追い出していいか?

学校では一人が騒いでいて他のみんなが迷惑していたら、騒いでいた人は怒られますよね。でも、それでも黙らない人がいたら?

うるさくしている人の権利と他の人の利益、どちらを優先するべきでしょう?

 

うるさくしている人の権利…というのは騒ぐ権利ではありませんよ?授業中に騒ぐ権利は誰にもありません。騒いでいる人にも教育を受ける権利があるよ、ということです。

 

もし騒ぐのをやめないなら、口をふさぐわけにはいかないので外に出て行ってもらうしかありません。でも外に出ていったら、その人は授業を受けられなくなってしまいます。

 

一方、騒いでいる人を教室にそのまま残していたら、他の人が勉強できませんよね。クラスメイトの授業を受ける権利を侵害することになります。

 

みんなのために一人の権利を制限するか、それとも一人のためにみんなの権利を侵害するか…。

 

日本の法律では、騒いでいる人を教室の外に出してもいい、と決まっています。また、問題行動が多い人については学校側から「出席停止」を言い渡すこともできるんですよ。

 

でも、実際に教室の外に連れて行かれたり、出席停止になる生徒はほとんどいません。

 

そうなる前に、先生が注意したり、話を聞いたりして解決に努めます。しかも授業を受けられなかった分の補習もあります。日本では、それだけ個人の権利が守られているんです。

 

憲法に保障されている権利はとても大事なものなので、他の人がその権利を制限するのは本当に最後の最後の奥の手なんです。

取り戻せない権利?

外出の自粛も同じことです。外出禁止を強制すると、「自由に移動してもいいよ」という権利を奪うことになります。教育を受ける権利なら補習という形で補えますが、「自由に移動してもいいよ」という権利は、後から補うことができません。

 

今日出かける用事があったのに、一か月後に「今ならいいですよ!」と言われても、その用事にはもう間に合わないかもしれないですよね。

代替可能?

生活必需品や食料を支給してくれたら、良いのに…という意見もあります。

 

必要なものを届けてもらえたら買い物に行く必要もなくなりますね!

 

でも、アレルギーや好き嫌いもあるし、生活必需品も人によって違うかもしれません。

 

そういう細かいことを考えると、「外出禁止」って簡単には言えないんだろうな…とも思います。

大事なのは個人の権利?公共の福祉?

それでも今は「公共の福祉」を優先するべきではないか?という意見も多く目にします。

 

個人の権利と公共の福祉のどちらを優先するべきか、それが憲法に書いてあったらよかったんですけど、書いてないんですよ…。

 

一度、外出禁止令や営業禁止令を出してしまったら、「やっぱやめまーす」と簡単に取り消せるものではないので、政府も慎重になっているんです。

今だからできることを探してみる

複数の自治体で休校の延長が発表されて、特に受験生の皆さんは不安な日々を過ごしているのではないでしょうか?

 

先が見えない不安もありますが、この状況だからこそできることを探して提案していけたらいいな、と思っています。

 

この文はなかじまが書きました。

 

オンライン

  •  2020.04.06(月) 19:12
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