You-学舎は、大阪(茨木・南茨木・千里山)、京都(西院・太秦)の個別指導・学習塾です。

【2020年大阪高校入試】令和2年度公立高校一般選抜入試 国語B解説速報!

 高校受験情報(大阪府)

2020年度(令和2年度)の国語B問題は、小問集合1題、現代文2題、古文1題、作文1題の、計5題の大問からなる、ボリュームのある問題でした。以前までと比べて、いくつかの傾向の変化が見られましたので、ピックアップして検討したいと思います。

 

 

第1問 小問集合

 基礎的な文法、漢字の能力を問う問題です。

平成31年度以前と大きく形式が変わりましたから、面を食らった受験生も多いのではないかと思います。

 

とくに、(3)漢文に返り点を付す問題は、C問題ではおなじみですが、B問題では初めての形式でした。

難易度は標準的で、レ点を付すだけでしたから、私立入試で漢文の勉強をきっちり準備した受験生には、赤子の手をひねる様なものだったと思います。来年度以降も漢文が出題されることが考えられますので、古文だけでなく漢文もしっかりと練習をしておきましょう。

 

大問2 現代文

 小問集合が第1問にまとめられた分、問題数は減少しました。

問題の形式はこれまでと大きな変化は見られないものの、(3)要旨・主題の問題では、抜き出すべき文字の量が多く、まだ明らかなキーワードも書かれていないため、少し難しかったように思います。

 

 (a)(b)ともに、「西洋の均斉を重んじて作られた庭との対比を通して、日本の庭がどのように作られているか」、をつかむ必要があります。「西洋の庭」と「日本の庭」を比較し検討しているのは第4段落以降ですから、ここから探すとよいでしょう。

 

(a)では、日本の庭では、石や木や花がどのようであるのかを探します。

「石や木や花」をキーワードに探すと、最後の段落に見つかります。

 

「庭師がその感性で、よい石や木や花を見つけてきて配していきます」です。

つまり、(a)には、日本の庭では、石や木や花がどのように配置されているのか、という意味の文が入ることが分かります。

あとは、4段落以降から、「配置」をキーワードに探していきましょう。(b)では、日本の庭が何に基づいて作られているかを探します。(a)が分かった人は、4段落最後の文「実はピンと張りつめられた美的感覚によって統一されているのです」に目が行くでしょう。

 

内容的には、「ピンと張りつめられた美的感覚」も答えになりそうですが、字数が足りません。

同じようなことを別の表現で言い直している文を探すと……5段落最後の文「自然の力に添って別の自然を表現していこうという美意識」にたどり着くことができます。

 

大問3 古文

 (2)では、以前までは古語の適切な訳を選ぶ問題だったと思いますが、今回は逆で、しかも選択問題ではないということで、少し難しかったように思います。正答の「仔細(しさい)」は、日常では使う機会は少ないものの、新聞などの堅い文章では目にすることもある現代語です。日常的に新聞や新書など、少し堅い文章をを読んでおくことが必要だと思います。

 

 (4)では、文帝が名馬を主に返した理由をとらえる問題です。ですから、本文の文帝の発言をしっかり読解する必要があります。

正答の(エ)は、文帝の発言「されば我一人千里をかくる馬に乗りたりとも、数万の人馬、千里をかけずんばあへて益なし。」の現代語訳とほぼ一致します。

「されば」が理由を表す接続詞であることを知っていれば、注意して読むべきところを、すぐ見つけることができたのではないかと思います。厳密な日本語訳を作る必要はありませんが、古文を読んで大意を把握できるような練習をする必要があると感じました。

 

大問4 現代文

 小問集合が第1問にまとめられた分、問題数は減少しました。

問題の形式はこれまでと大きな変化は見られないものの、(3)文章理解の問題は、本文をしっかり理解し、整理してまとめる力が問われており、一番負担の大きい問題だったのではないでしょうか。

 

 (3)については、味が定量化できる過程をまとめた文章の穴埋めですから、本文7・8段落を中心に考えます。

問題で注目する(空欄に入る)のは、定量化の初期、つまり、曖昧な感覚としての味を、物質の量と数値の関数として表現することについてですから、7段落が最も注目すべき段落でしょう。7段落3,4文「いずれ、甘味を出している〜定量化できるようになるかもしれません」が、先に挙げた問題の趣旨にぴったりです。ここを制限字数にあうようにまとめましょう。「1対1の対応づけ」「より限定して定量化」あたりがキーワードです。

 

 (4)については、(a)(b)ともに抜き出しですが、単位化とは何かという本文全体を貫いているテーマについての問題のため、本文全体から探す必要があり、難しい問題であるといえます。一般的に筆者の主張が書かれていることの多い、最後の段落をみてみましょう。

 

「人間の意思や必要性からつくられ、制度化されていくのが単位」とあります。

 

つまり、単位化とは「人間の意思や必要性からつくられた単位が、制度化されること」だといえます。

よって(a)には「人間の意思や必要性」が、(b)には「(制度化=標準化される以前の)単位」が入ることが分かります。

(a)は文字数的にもぴったりですが、(b)は別の表現を探す必要がありそうです。

「標準化(制度化)」をキーワードに、本文中を探してみましょう。第3段落にピッタリの表現が見つかりました。「測る決まりごととしての単位」これが正答です。

 

大問5 作文

 今年度はB問題においても、C問題と同じように、資料を読み取ったうえで自分の考えを述べる問題が出題されました。

資料を読み取る能力を問う問題は、理科や社会でもよく見られるようになってきました。資料を正確に読み取る訓練は、必須といっても過言ではないと思います。

 

 今回の問題では、資料から読み取れることを根拠に、AとBいずれの取り組みが効果的だと考えるか述べることが必要です。

 

 資料から読み取れることをいくつか考えてみます。

「多くの生徒が、本を読むことが好きだ」「3割の生徒が、本を読むことが好きでない」など。もちろん、これ以外にもたくさんあるでしょう。考えてみるとよいトレーニングになると思います。

 

 注意しなければならないことは、取り組みを支持する根拠として、資料から読み取った内容が適当であるか検討する必要があることです。例えば、読み取れる内容「読書が好きな生徒が多い」を、取り組みB「図書室には読書以外の活用方法もある」の根拠として用いるのは適切でしょうか。

 

 今回の問題の場合は取り組みA、取り組みBどちらを選んでも作文が可能な様に設定されています。

ですから、問題で重要になるのはやはり資料を根拠とした主張ができるかどうかだと思います。

 

作文の書き方の「型」として、以下の例を挙げておくので参考にして下さい。

 

(例)私は取り組みA(B)が効果的だと思います。

なぜなら◯◯◯だからです。

資料では◯%の人が◯◯と答えています。つまりこれは◯◯ということです。

なので、取り組みA(B)を実施すれば◯◯◯ということが期待できます。

以上の理由から、図書館の利用を活発にするためには私は取り組みA(B)の方がより良いと思います。

 

 

 また、作文の際には作文のルール(数字は漢数字、話し言葉を使わない)などを意識し、減点されないよう注意してください。

 

まとめ

2020年度の大阪公立一般選抜を、問題をピックアップしてみてきました。

全体を通した難易度は標準的でしたが、新傾向の問題や難易度の高い問題がちりばめられており、時間の使い方が勝負の分かれ目になったのではないでしょうか。

本稿では、新傾向の問題と難易度の高い問題に絞って解説をしましたが、難しい問題をどこまで深堀りするか、戦略を立てて試験に臨む必要がありそうです。