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【2020年大阪高校入試】令和2年度大阪公立高校一般選抜 国語C 解答解説速報!

 高校受験情報(大阪府)

2016年度の入試から国語のC問題が設定され、今回で5回目の試験となりました。

今年の問題の傾向を簡単にまとめると次のようになります。

ポイント

仝渋緤犬任蓮¬簑蠅領未鳩措阿郎鯒と概ね同等、分野も頻出のもの

古文では今年も和歌の入った文章が出題(2年連続3回目)

作文ではグラフの資料を利用して書く問題が出題

それでは、各大問ごとに解説を行っていきたいと思います。

 

一. 長谷良樹『定まらないアート』より

 

読んで字の如く芸術論です。国語C問題ではほぼ毎年芸術論が大問一で出題されており、頻出のトピックとなります。

昨年の大問一よりは難しい熟語などが少ないので、読みやすく感じられるのではないかと思います。

各問題の解説は次のようになります。

1 空欄補充(抜き出し)

a なにをしてい b 自分を純粋に

この形式では空欄の前後に注目するのが基本となります。

空欄aの後ろには、「ありのまま受け止める」と書かれています。本文中では傍線,猟掌紊法屬海Δい辰振白の時間を、ありのまま受け止める」と書かれており一致しています。

しかし、「こういった空白の時間」は解答としては不適切です。文字数もありますが、「こういった」という指示語がある部分は避け、どういった時間なのか書かれている部分を探します。

〜な時間という表現を探してみると、一段落目の最後に「なにをしていたのか分からないような時間」と書かれています。この部分がaの答えとなります。

bは問題1のそこまでの内容を言い換えたものが入ります。本文中でも傍線部^聞澆埜世ご垢┐なされており、「自分を純粋な状態に保つ」の部分が答えになります。

2 空欄補充(記述)

(例)撮っていくうちに、見えてなかったイメージを徐々に掴むという創作の方法に慣れることで、先が見えない、何も決まっていないということに真実味を覚え、それがごく当たり前の状態だ(84字)

 

この問題を解くにあたって重要なのは以下の三つのポイントです。

  1. 問題文で「具体例として」と述べられている→本文中の具体例が述べられている部分に注目!
  2. 空欄補充の問題→空欄の前後に注目!
  3. 長い記述→分割して考える!

 

1.具体例に注目

傍線部△猟掌紊諒犬蓮屬燭箸┐弌廚隼呂泙辰討り、筆者が撮影をする際の具体的な様子が書かれています。まずはこの部分に注目しましょう。

 

2.空欄の前後に注目

問題の空欄部分の前

「作品の完成形がイメージできなかったとしても」→傍線部△猟掌紊諒絃呂醗戝廚靴泙后

⇒それ以降の文の内容が空欄には入る

問題の空欄部分の後

「生活の中でも」→傍線部△亮,涼瞥遏6段落目)の1文目にある「ものごと全般について」と同じ内容

「思うようになる。」→同段落最後「思えてくる。」と一致

 

3.分割する

長い記述は必要な部分を分割して考えます。ヒントになるのはポイント2です。

問題の空欄部分の前より、空欄部分の最初には創作の方法について述べることになります。

本文中の5段落目の4文目「撮っていくうちに〜近づけていく」が該当します。

 

空欄部分の後半は、その後に対応した内容を書いていきます。ポイント2より、6段落目の「ものごと全般について」と「思えてくる。」の間にあることがわかりますから、後半の内容はその部分の内容をまとめることになります。

 

以上の内容を問題の字数制限に収まる範囲にまとめれば答えが導き出せます。

3 内容合致

当てはまるものを選ぶ問題です。選択肢が長いですが、こういった場合はそれぞれの選択肢を分割して部分ごとに正しいか判断すると良いです。

ア 7段落目より、目標設定や答えを「作品とともに言葉で表明する」ことが求められている、と読み取れます。「作品の製作を始める段階」については述べられていないので不適当です。

 

イ 最終段落の内容と一致しており正しいです。

 

ウ 選択肢の最後の部分「撮るものに意味を与え、豊かなイメージを見つけることができる」が誤りです。9段落目では「写真を撮るのは、取るものに意味を与えるためではなく」と述べられており、筆者の主張とは反します。

 

エ 後半部分「見る側が求めているコンセプトに合わなければ、作品が評価されないこともある」に相当する内容は本文中になく、誤りです。

 

二. 古文

 

大問二の古文では、和歌とその注釈についての文章が出題されました。国語C問題では、和歌に関する問題が度々出題されており(2019、2017)、押さえておきたい重要ポイントだといえます。

それでは、それぞれの問題を見ていきましょう。

1 語句の意味

現代語でも「思いがけない」という言い方をするのでそこから推測して解きましょう。

2 和歌の解釈(選択)

和歌の解釈についての問題です。

前半部分の「見る人もなき山ざとの花の色は」に一致する選択肢はアのみです。

平安時代以降の古文では花といえば桜のことを指すのが一般的です。覚えておきましょう。

惜しんでいる主体が桜なのか風なのか判断が難しい場合は、その後の文に「風の惜しみとめたる」という言い回しが何度も出てくるのでそこに注目してみてください。

3 空欄補充(記述)

a(例)ほかの花が全て散っているのに、山里の桜は盛りである(25文字)

b(例)風が吹かなかった(8文字)

,瞭鵑銚紊蹐諒犬鮓ましょう。「ほかの花、みな散りはてぬるに、この山里の花の。まださかりなるは」ここまでがaの内容です。続きの「風の吹かざりけるなり」がbにふさわしい内容です。

本文の訳をそのまま書けば成立するので、そこまで難易度は高くなかったと思います。

 

三. 漢字・語句

1漢字の読み取り・書き取り

(1)ほが (2)まかな (3)はんも (4)家路 (5)展覧 (6)衛星

特別に難しい語句や問題は出ていません。漢字の暗記の徹底を目指しましょう。

2 熟語の構成

「迫真」は「真に迫っていること」です。選択肢の中では、イ 就職(職に就く)と同じ構成になります。

3 漢字とひらがな

歴史の知識を問うような部分のある問題でした。ひらがなは漢字を崩したものからできたとされています。

読み方が最も近いものを選びましょう。「遠」の音読みは「エン」または「オン」となるので、この場合選択肢アの「え」をえらびましょう。

 

四. 谷川俊太郎『詩を書く』より

 

大問四は言語論からの出題です。言語論も頻出のトピックです。

早速それぞれの問題を解説していきましょう。

1 空欄補充(抜き出し)

a 分析と総合の b 部分を書くこ

空欄aとbの間には「すぐれているもの」という言葉があります。類似の表現は6段落目2行目の「うまさ」と3〜4行目の「優れた文章」です。それぞれの前後が答えとなっています。

2 文の並び替え

文章を並び替える問題です。三つ全ての文で「なにか」という単語が使用されています。この単語は前後に登場していないため、この3文で主張が完結していることになります。

注目したいのは(顱砲諒犬痢崕侏茲襪らだろう。」の「から」と(鵝砲諒犬痢屬垢覆錣繊廚任后ここから、(顱砲諒犬詫由を述べており、(鵝砲諒犬聾世ご垢┐鬚靴討い詈だということが分かります。(髻→(顱→(鵝砲僚腓琶造戮譴弌◆崋臘ァ→「その理由」→「理由の言い換え」という形になり、正解になります。

3 空欄補充(記述&抜き出し)

a(例)言葉には、ものごとを区別するしてとらえようとする機能と、むすびつけてとらえようとする機能が同時に存在している(48字)

b 単位の新しい組み合わせを創ること

 

a 空欄aの前にある「人間の頭脳の限界と、それに伴う言語の限界」という言葉は5段落の最後に同じものがあります。その文は「そこにはまた、…」と書かれており、「そこ」が指すものが答えとなります。4段落目の最後の文が該当箇所になりますが、「木」という具体的な対象に関して述べられているので、この部分を抽象的なものに仕上げてください。

 

b 空欄bの後ろにある「絶えず言語に活力を与え、その限界を超えようとしている」を端的に表した内容が最終段落の2,3行目にある「不断に言語をよみがえらせている」です。その前の部分を答えとして選びましょう。

 

五. 作文

言葉の意味に関する世論調査の結果をグラフにした資料を見て、資料を踏まえたうえで作文をする問題でした。

これらのデータ自体は、バラエティ番組やクイズ番組でも取り上げられることがよくあるので、なじみのある人も多かったと思います。この問題の指定を踏まえると書かなければならない内容は次のようにまとめられます。

 

「資料を根拠としながら」、「コミュニケーションを図る際に心がけたいと考えること」について論じる。

 

ですから、作文を書く際には

〇駑舛鯑匹濕茲蝓∋駑舛鮑拠として引き出せる情報をまとめる

△泙箸瓩疹霾鵑ら「コミュニケーションを図る際に心がけたいこと」を考える。

0幣紊能个討た内容を文章としてまとめて書く

という順序で進めていくことになると思います。

 

では、それぞれのステップに分けて考えていきましょう。

 

‘鵑弔了駑AとBに目を通してみると、本来の言葉の意味とは違った意味で覚えている人が多い言葉があること(資料AとB)、また世代によって本来の意味で使用している人の割合が大きく異なってくることがある(資料A)、ということが読み取れます。

これらの資料を踏まえれば、資料を根拠として主張できることとは、「コミュニケーションにおける齟齬、すなわち行き違いが発生すること」とまとめることができるでしょう。

 

言葉の意味の理解によってコミュニケーションが上手くいかない状況を具体的に考えてみてください。例えば、自分は正しい用法で使っていても相手は異なった意味で捉えている場合や、逆に自分が本来の意味ではない意味で理解している場合、世代間によって理解している意味が異なっている場合などです。

そして、こういった状況を想定した上で、では「心がけたい」ことは何なのかというところが文章の中の主張になってきます。言葉の真意をきちんと伝えられるためにはどうすればよいのか、みなさんの主張を考えてみてください。

 

資料からの情報、自分の主張をまとめられたらそれを論理的な文章にまとめましょう。主張する内容、情報の順番などを一旦考えたうえで書くようにして下さい。見切り発車厳禁です。

 

グラフ資料を参照しながら書く形式は不慣れかもしれませんが、作文の問題では誰も思いつかないようなアイデアを求められるわけではありません。根拠を提示しつつ一貫した主張が通せるような文章の作成に励んでください。また、論説文や新聞記事など、主張がなされている文章を多く読むことも、形式に慣れるという点および作文問題で出題されるトピックやそこでよくなされる主張に関する基礎知識を身につけるという点で非常に有用だと思います。

 

文章をたくさん読むことは、作文に限らず国語全体においてとても効果のある訓練です。

受験はまだまだ…という方もそういったところからコツコツ始めていくことをおすすめします。