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【高校入試】京都公立高校の前期入試で定番の作文の書き方⊆汰編

 高校受験情報(京都府)

では今日は、テーマ作文を実際に書いていく過程を実況したいと思います。

 

今日、作文を書いてもらうのは桂高校をB方式で受験するUくんです。Uくんには、まずセオリー通り「中学校で一番がんばったこと」をテーマに作文を書いてもらうことにします。

 

では、作文を書く前に考えをまとめることから始めましょう。

講師
Uくん、まず何を一番がんばったのか思い出してみよう。
男子生徒
それは部活かな。
講師
それはそうだよね。部活の中でも特にがんばったのは?勝つためにがんばったの?それとも他にがんばったことがある?
男子生徒

勝つためにもがんばったけど…。一番大変だったのは…、俺キャプテンだったから、そっちの方が大変だったかも。

講師
キャプテンね!どんな風に大変だった?チームがまとまらなかった?
男子生徒
いや、そういうことはなかった。でも、試合に負けてるときに空気が重たくなっちゃうことがあったから、盛り上げようってがんばった。
講師
なるほど!声を出したり?
男子生徒
そうそう!
講師
声をかけたら雰囲気は変わった?
男子生徒
うん、でも府大会で勝てなかったんだよ…。それが心残り。
講師
あっ、そうだったんだ…。目標の順位まで行けなかったんだね。じゃあ、高校では勝ちたいよね。
男子生徒
ほんとに。
講師
キャプテンやってよかった?何か、そこから学んだことはある?
男子生徒
キャプテン…やってよかったと思う。でもプレッシャーがあった。良いキャプテンになりたかったけど、実際にやるのは難しかったし、重い空気を変えるのも大変だった。自分でもがんばったと思う(笑)

 

 

はい!ここまでの会話で、|羈惺擦念貳峇萃イ辰燭海鉢△修離┘團宗璽畢そこから学んだことが見つかりました。あとは、もう文章にするだけです。

 

では、この会話を経て実際に彼が書いた作文を読んでみましょう。

 

 私が中学校で一番頑張ったことは部活動です。
私は小学校一年生の時にサッカーを始めました。負けず嫌いな私は小学校最後の大会では優勝を目標に毎日一生懸命練習しましたが、二回戦敗退という結果に終わってしまいました。その日以来、中学校では必ずいい結果を残そうと思うようになりました。
中学生になると同時にサッカー部に入りました。中学生になってもすることは同じで毎日、一生懸命練習しました。一年生の夏休み前、サッカー部の同級生と話し合った結果、私がキャプテンを務めることになりました。キャプテンにはみんなをまとめる責任があります。プレッシャーの中で初めは不安でしたが、キャプテンになったからには最後までその責務を全うし、チームの中心となれるように頑張りました。キャプテンとしての力が一番発揮できたのは夏季大会の決勝です。決勝では二点追う形になりました。そんな中でもチームを鼓舞し、「絶対に逆転しよう」と声をかけました。その結果チームの雰囲気が変わり、チームが一つになりました。結果的には負けてしまいましたが、その時声をかけ、チームを鼓舞できたことは自分の自信になりました。
中学校ではキャプテンとしてチームを支えることを頑張りましたが、高校ではチームを支えることと、勝ちにこだわるサッカーができるように頑張りたいです。

 

なかなか、良い作文になりました。

小学校のことから書きたい、というのは「小学校でも中学校でも最後の試合で負けているから、高校では絶対勝ちたい」という気持ちを書きたいというU君の希望なので今回は削りませんが、もっと中学校での部活動を中心にしてもいいですね。

 

添削ポイント

最後の一文は、「中学ではキャプテンとしてチームを支えることを頑張りましたが、」とあるので、高校でがんばりたいことは別にあるのかな?と思い、先を読むと結局「高校ではチームを支えること」と同じ内容が続きます。U君の文にはこの部分以外に文法的な間違いはほとんどありません。だとすると、気持ちを上手に文章にできなくて、違和感のある表現になってしまったのではないか?と思いました。

講師
最後の一文が気になるな。高校でもキャプテンになってチームを支えたいってこと?
男子生徒
いや、そういうことじゃない。高校では、たぶんキャプテンにはならないと思うし。キャプテンじゃなくても、チームを支えられるようになりたいっていうこと。
講師
だったら、そう書いた方がいいよ。今のままだと、高校でもキャプテンになりたいのかな?って思ってしまうし、何より文章に違和感がある。
男子生徒

なるほど。

講師
あと、「チームを支えること」と「勝ちにこだわること」はつながってる?それとも全然別のこと?
男子生徒
つながってると思う。
講師
それなら、「チームを支えて、勝ちにこだわるサッカーをしたい」とつなげてしまおう。
男子生徒
わかった。書き直してみる。

 

他にも、自然な表現になるように書き直してもらい、出来上がったのが下の文です。赤字になっているところが書き直した部分です。

 

 私が中学校で一番頑張ったことは部活動です。
私は小学校一年生の時にサッカーを始めました。負けず嫌いな私は小学校最後の大会では優勝を目標に毎日一生懸命練習しましたが、二回戦敗退という結果に終わってしまいました。その日以来、中学校では必ずいい結果を残そうと思うようになりました。
中学生になってサッカー部に入りました。中学生になっても毎日、一生懸命練習しました。そして一年生の夏休み前、サッカー部の同級生と話し合った結果、私がキャプテンを務めることになりました。キャプテンにはみんなをまとめる責任があります。プレッシャーの中で初めは不安でしたが、キャプテンになったからには最後までその責務を全うし、チームの中心となれるように頑張ろうと努力しました。キャプテンとしての力が一番発揮できたのは夏季大会の決勝です。決勝では二点追う形になりました。そんな中でもチームを鼓舞し、「絶対に逆転しよう」と声をかけました。その結果チームの雰囲気が変わり、チームが一つになりました。結果的には負けてしまいましたが、その時声をかけ、チームを鼓舞できたことは自分の自信になりました。
中学校ではキャプテンとしてチームを支えることを頑張りました。高校では、キャプテンになってもならなくてもチームを支えて府大会で優勝できるように勝ちにこだわったサッカーをしたいと思います。

 

もともとよく書けていた作文ですが、書き直してもらって更に読みやすくなりました。

 

Uくんの作文の良いところ

「伝えたいことがある」ということが一番の評価点です。U君は「負けず嫌いなこと」「キャプテンとしてがんばったこと」は絶対に伝わるような作文を書きたい、と思っていました。伝えたいことがあって初めて、どのエピソードをどう書けばいいかが決まってきます。伝えたいことがはっきりしない作文はぼやけた内容になってしまいます。必ず「伝えたいこと」を意識して書きましょう。

 

Uくんの作文の良いところ

Uくんにしか書けない経験と、その学びを書いたところです。部活のキャプテンというのは誰もが経験できることではありませんよね。それでも中学校の部活の数だけキャプテンや部長はいます。ただ単に「キャプテンをやりました。大変でした」というだけの作文だったら、キャプテン経験者全員に書けます。しかし、「負けそうな試合で声を出してチームを鼓舞し」その経験から「自信を持った」というのは、Uくんだけの経験です。まったく同じことをして、同じようなことを感じた人がいるかもしれませんが、それでもその経験はひとりひとりのものです。

 

経験からの学びを言葉にすること

エピソードを作り上げて作文を書くこともできるかもしれませんが、実際の経験とそこから学んだことには勝てないので、3年間の中学校生活で何も学んでこなかった人はいないはずです。あとは、それを言語化できるかどうかの問題です。

 

うまく言葉にできないときは…

言いたいことをうまく言葉にできないこともありますよね。そういうときは、先生やお父さん、お母さん…つまり大人に自分の感じたことを話して、あなたの感情を言葉に置き換える手伝いをしてもらいましょう。

 

次回は、失敗例から学ぶ作文講座 実践編です。

 

この文は尾花が書きました。