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【京都】生徒に聞いてみた!桂高校 園芸ビジネス学科


JUGEMテーマ:教育

今回のインタビューは「桂高校 園芸ビジネス学科」

生徒に聞いてみた!シリーズ、第4弾です。

今回は、桂高校 園芸ビジネス学科のTくんにお話を聞いてみました!

 

Tくんは日本学校農業クラブ全国大会で、

「植物の隠れた能力を引き出す!!〜未利用資源MAPを活用した新技術の開発〜」

という表題で、なんと最優秀賞(文部科学大臣賞)を受賞しました!

その功績もあって、龍谷大学 農学部専門学科推薦で合格しています。

おめでとう!

桂高校 園芸ビジネス学科に迫る!

日本学校農業クラブ 全国大会 最優秀賞受賞おめでとう!
男性講師

まずは、最優秀賞おめでとう!

受賞したときはどんな気持ちでしたか?

男子生徒

まさか受賞するとは思っていませんでした。

桂高校って言われた瞬間は、みんなびっくりしながらネクタイ直したりスマホをしまったりしていました(笑)

インタビューを受けましたが、どこの学校よりも緊張感がなかったと思います(笑)

園芸ビジネス学科はどんな研究活動を行っている?
男性講師

もっと自信持ってええんやで(笑)

桂高校の園芸ビジネス学科では、いくつかの研究班に分かれて、それぞれ研究をするそうですね。

男子生徒

桂の園芸ビジネス学科では、授業内の研究授業みたいなので、2年生から1人1つの研究班に入って活動しています。

 

僕は第3研究群「地球を守る新技術の開発研究班」で、「リン酸マグネシウムアンモニウム(以下MAP、マップと読みます)」という物質が植物に与える影響を研究していました。

MAPが植物に与える影響の研究
男性講師

(思ってたより専門的な激しいやつがきた…さすが園芸ビジネス科!)

MAPってなんですか?

男子生徒

下水処理場で下水を浄化するときに、ジャマ者として処理されていたものです。

園芸ビジネス学科では、MAPに植物の3つの栄養(リン・カリウム・窒素)のうちの一つであるリンが多く含まれていることに注目しました。

 

うちの班は、園芸ビジネス科の中でも「芝班」と呼ばれていて、もともと芝を利用して東北の堤防緑化をしようとしていました。

ふつうの化学肥料では、肥料が水に溶けて川に流れてしまいます。

そのまま海に栄養成分が流れて、海の水質汚染につながるのが問題でした。

男性講師

そこでMAPですね!

男子生徒

MAPはク溶性(水に溶けにくいが、強酸に溶けやすい)だから、使いにくいと思っていました。

でも、実際に芝に巻いてみたら、なんと10日くらいで緑化できてしまいました。

そこで、「植物の根に『根酸』を出す能力があって、MAPの強酸に溶けやすい性質と親和性が高い」という仮説を立てて、研究をしました。

 

僕の園芸ビジネス科での研究1年目には、小麦の麦根酸を使っていました。

MAPを小麦に使ったときに、葉の色がふつうの化学肥料よりよく、しかも収穫量が多く(収穫量は日本の平均値より少し高く)なりました。

研究活動は、仮説と実験の繰り返し
男性講師

小麦を使ったのには何か理由があるのですか?

男子生徒

芝はあまり深く根を張らず、小麦は深く根をはります。

その違いから、「MAPが根酸の分泌を誘発している」という仮説が立ちました。

 

化学肥料の大部分は、実は土壌の粒子に吸着し、溶けにくくなってしまって、植物には吸えなくなります。

それらが土壌中でいっぱいになってしまうと、植物が肥料を全然吸えなくなり、土壌汚染につながってしまいます。

根酸にはそれらを溶かして、植物が利用できるようにする働きがあるのです!

 

まとめると、「MAPをまくと、根酸が溶けにくくなった化学肥料を溶かして、植物が使えるようにしているのでは?」ということです。

男性講師

へええ!実際のところ、どうだったんですか?

男子生徒

まず、MAPが分泌を誘発した根酸が化学肥料を溶かす現象を、目に見えるように実験しました。

小麦を2つ用意し、MAPあり・なしの試験管を置いておき、培地にメチルオレンジ(酸に反応する液体)を混ぜて実験しました。

すると、MAPありの方は酸に反応して淡く赤く色が変わりました。少し酸が発生したということです。

 

でも、「その少しの酸だけでは、植物が成長するのに十分な栄養を溶かせていないのでは?」という疑問が残りました。

次の仮説は、「実は根酸で溶かす栄養の他に、根酸を栄養とする微生物や菌などの他の要素が、植物を成長させている」です!

男性講師

次々に仮説を立てて実験していますね。

メチルオレンジで反応があったにもかかわらず、まだ疑問を持つあたり、さすが園芸ビジネスの研究者…。

男子生徒

それが研究ですから(笑)

 

さっきの仮説を検証するために、小麦に水をやったあとの土を培地に置いて、そこにいる菌ごとにMAPをやったときの反応を見てみました。

すると、MAPを餌にするかのように繁殖した、リンを溶かす菌が現れました。

 

結果、「リン溶解菌」が植物の成長に対していい影響を及ぼしていることが、ついにわかりました!

日本のパンを変えるかもしれない「MAP」
男性講師

ついにMAPが植物に影響を与える原因がわかりましたね!

ふつうの化学肥料とMAPだと、どっちが小麦をよく成長させるんでしょうか?

男子生徒

兵庫県の丹羽市で実際に小麦を育ててみたところ、化学肥料よりMAPの方が収穫量が高かったです。

 

驚いたのは小麦の成分でした。

粒を解析したところ、たんぱく質の量がふつうに日本で作られる小麦よりも圧倒的に高かったです。

これくらいたんぱく質があれば、パンを作れます!

国産の小麦では、たんぱく質が足りなくてパン作りには向かないので…。

ついに国産のパン小麦が生産できるかもしれません。

 

しかもMAPは化学肥料のように、土壌に混ぜ込む必要がありません。

散布するだけで効果を発揮します。

男性講師

国産のパン!

これはなかなか日本にとって新しいインパクトになりそうです。

いつか主食が米からパンにとって代わられていたりしてもおかしくないのかも??

 

男子生徒

今年もまた研究するから、もっと細かいことがわかるかもしれないし、もしかすると今までわかったことが全部覆されてしまうかもしれません。

 

それに、MAPを作るのにも結構費用がかかります。

リン鉱石の輸入にかかるコストとMAPの生成にかかるコストはあんまりコストが変わらないそうです。

でも、下水道のジャマ者として捨てられる運命のものを、便利な肥料として再利用できるのがいいでしょ?

大学でやってみたい研究や大学卒業後の進路は?
男性講師

限りある資源を再生産して有効活用する、いわゆる「循環型社会」ですね!

こうして話していると、理科と社会ってしっかりつながっていることがわかりますね。

 

大学での研究や、将来については何か考えていますか?

男子生徒

大学では、また違う研究がしたいと思っています。

 

学部的に、植物だけでなく流通なども関わる話なので、生産者とか新規の農業就業者を支えていける仕事につけたらなあ…

JAとか農業改良普及員(市か府かに勤務)とかになれたらいいなって思います。

 

まだよくわからないですけど!

 

桂高校 園芸ビジネス学科、Tくんのインタビューでした!

 

桂高校の園芸ビジネス学科は、SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)に指定されています。

他のSSHと違った園芸ビジネス学科の特色は、農業に特化した研究です。くわしくはコチラ

 

桂高校 園芸ビジネス学科の入試状況について

気になる桂高校 園芸ビジネス学科の入試の様子を見てみましょう。

 

前期入試で、募集人員40人のうちの28人が、中期入試で残りの12人が合格します。

先月、京都市の教育委員会から発表された進路希望状況によると、桂高校 園芸ビジネス学科の志願者数は35人でした。

定員より若干少ないですね。

 

競争率が低くなることを見込んで、志望校を桂高校 園芸ビジネス学科に変えてくる受験生が現れそうです。

実際に、桂高校 園芸ビジネス学科の去年の前期選抜での倍率は1.75、中期選抜では1.67でした!

 

入試での偏差値は前期46、中期43と、内申点オール3くらいの生徒なら十分に狙える学校 です。

中期入試なら、当日点6割くらいを目指して勉強していきましょう!

 

桂高校の入試については、こちらもご覧ください。

 

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この記事は きむら が書きました。