【海外子女】帰国生入試には英検何級が必要?
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帰国生は英検を受けよう
急に帰国が決まって、急いで入試対策をしなければと、慌ててお問い合わせくださった方とSkypeカウンセリングをすることがよくあります。
そんなとき「困った、どうしよう」と思うのは、語学資格を取っていない方からの相談です。
ただ「話せる」では受験資格を満たせない
日本の中学・高校が帰国生に求めているのは何といっても語学力、そして海外での異文化経験や発信力。
現地校やインター校の授業が理解できても、友達や先生と自由に英語で話せても、 語学資格を取っておかなければ、帰国生が客観的に語学力を示すことはできませんし、多くの帰国生入試の推薦入試で受験資格を満たせません。
帰国生入試で日本の中学・高校に入学・編入する予定のある方は、語学資格(英検)を受けておきましょう。
英検受験のチャンスは年3回しかない
英検は年に3回(一次試験は6月・10月・1月、二次試験はその翌月)しか受けられません。
帰国が決まってからではタイミングが合わず、入試までに英検を受けられないかもしれません 。
受けられたとしても帰国生入試の願書提出日までに二次試験の結果が出ないかもしれません。
受けられるときにどんどん受けておきましょう。
ちなみにTOEICは年に10回ありますが、主に社会人や大学生が受ける試験です。
ビジネス用語やビジネスの知識なども必要なので、小・中学生にはおすすめしていません。
英検も4技能に
以前は文法や語法の出題が多く、普段は文法を意識せずに英語を話している帰国生はReadingで点を取るのが難しかったのですが、 大学入試改革に伴って英検が変わっています !
4技能(Writing/Reading/Listening/Speaking)が同配点の評価
帰国生にとってはラッキーですね。
Listeningで高得点を取れますし、現地校やインター校やアメリカンスクールなどでエッセイを書いている帰国生にとっては英検のWritingも抵抗ありません。
国内生の苦手なListeningとWritingで点数を稼げるのは帰国生の強み です。
どんどん高いレベルにチャレンジしていきましょう。
帰国生高校入試は英検何級が必要?
帰国生の高校入試、編入試験では英検準1級を取っておきましょう。
ICU高校の推薦入試(入試当日は面接のみ)の出願条件
- 英検:準1級以上
- TOEFL iBT:79点以上
- TOEIC:730点以上
のいずれか。
同志社国際高校の帰国生入試で特別推薦入試(入試当日は面接のみ)の選考条件
- TOEFL iBT:79点以上、またばPBT:550点以上
- ケンブリッジ英検:FCE以上
- 英検:準1級以上
- TOEIC:780点以上
のいずれか。
TOEFL iBT 79点と比べると 英検準1級の方が取得しやすいので、英検がおすすめです 。
帰国生中学入試は英検何級が必要?
それでは、中学入試なら英検2級でいいのかというと不思議なことに、やはり英検準1級を取っておきたいのです。
帰国生の場合、小学生でも英検2級に合格していることが多いので、帰国生入試で武器にはなりません。
同志社国際中学校の帰国生入試A選考専願(入試当日は面接のみ)の選考条件
- TOEFL iBT:68点以上
- ケンブリッジ英検:FCE以上
- 英検:準1級以上
- TOEIC:730点以上
のいずれか。
同志社国際の帰国生入試を面接のみで受験するには、中学入試も高校入試と同じく英検準1級が必要なのです。
英語以外のハードル
英検準1級、日本国内では主に大学生や社会人が受験します。
日常会話に全く苦労しない帰国生でも、英検準1級の語彙のレベルには達していません。
語彙力アップも必要ですが、実はそれ以外にも高いハードルがあります。
世界の情勢や時事問題にも目を向けよう
長文の内容の背景知識がなくて、何を書いてあるのか理解できないことがよくあるのです。
小学生が英検準1級の問題を解いていて「grant」という名詞が出て来ました。
英和辞書で意味を調べると「助成金」と書いてあります。
で、「助成金って何のこと?」というふうになるのです。
日頃からニュースサイトやテレビニュースを、できれば英語と日本語の両方で見て家族で色々と話をする といいですね。
以前、帰国生編入試験を目指す中学1年生に英検準1級を指導したときは、出てきた長文のテーマに関連することも色々と話をし、「世界の食糧問題とは?」「バイオ燃料とは何か?」「話題の社会問題にはどんな問題点があるか?」を調べる宿題も出して、知識の量を増やしてもらいました。
時間に余裕があるのなら、調べ学習もいいですよ。
帰国生は計画的に英検を受験しよう
もちろん、英検だけで帰国生入試に合格できる訳ではありません。
数学や国語の対策も早めにやることが肝心ですが、 いつか帰国生入試・編入試験を受ける可能性がある方は、英検を定期的に受け、準2級・2級・準1級とぜひレベルアップしていってくださいね 。
ところで、国内生と帰国生の英検の結果を見比べると、気のせいかもしれませんが、二次試験では海外会場よりも日本で受けた方がスコアが甘くついているような気がします(何の根拠もない、あくまでも私個人の感想です)。

英検受験のチャンスは年3回しかありません。
いざ帰国生入試となってからでは遅いのです。
6〜7月に一時帰国を考えている方は、英検のスケジュールをぜひチェックしておいてください。
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並松でした。