【太秦教室】炭酸水素ナトリウムの分解がどうしてもわからない君へ
こんにちは、太秦教室の尾花です。
水溶液とか気体とか、化学が嫌いな中学2年生が理科に苦しむ季節ですね。
中でも、「炭酸水素ナトリウム」。
「えっ?炭酸水素ナトリウムってそもそも何なの?」
「なんで、分解しなくちゃいけないの?」
「試験管の口下げるって覚え解けばいいんでしょ?」
「覚えること多すぎるし。」
「ってか、どうでもいいし」
と、全国の中学二年生からこれだけ嫌われる物質もなかなかないでしょう。
でも。
「炭酸水素ナトリウム」って、まず最初に出てくるじゃないですか。
実は、分解を理解するのにぴったりなんです。
この実験ひとつに、いろんなことが含まれているので少しだけがんばって「炭酸水素ナトリウム」と仲良くしてみませんか?
仲良くなるには、まず炭酸水素ナトリウムの紹介をしなくてはいけませんね。
「炭酸水素ナトリウム」は普通は「重曹(じゅうそう)」っていう名前で薬局やスーパーに売っています。
うちにも、お掃除用の重曹があって鍋の焦げを落とすのによく使います。
鍋いっぱいに水を入れて、適当に炭酸水素ナトリウムを入れて温めると、泡がたくさん出て来て鍋についた焦げがきれいにとれるんです。
もしかしたら、皆さんのお母さんも使っているかもしれませんね。
でもそれだけじゃないんですよ。
お掃除だけではなくて、クッキーやケーキを膨らませるのにも使います。
ほら、少しだけ炭酸水素ナトリウムが使えるやつだって思えてきたでしょ?
じゃあ、次は炭酸水素ナトリウムが分解される様子を見てみましょう。
二つの炭酸水素ナトリウムから、H2O(水)とCO2(二酸化炭素)を作って…
余りもののNaとOとCを全部くっつけると…Na2CO3(炭酸水素ナトリウム)が出来ました。
モデル図で考えると、分かりやすくなりますね。
これが「炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム+水+二酸化炭素」の正体です。
炭酸水素ナトリウムから水素がなくなって、「炭酸ナトリウム」になったんですね。
さて、次は出来たものが本当に炭酸水素ナトリウムと水と二酸化炭素なのか確かめないといけません。
二酸化炭素は、石灰水を使えば確かめられますね。
気体を集めた試験管に石灰水を加えてにごるかどうか見てみましょう。
水は試験管の口のところに溜まりますね。
青い塩化コバルト紙が水に触れると赤く変化します。
炭酸ナトリウムは、白い粉。
元々、炭酸水素ナトリウムも白い粉なので、本当に炭酸ナトリウムに変わっているかが見た目ではわかりません。
そこで、炭酸ナトリウムを水に溶かしてみましょう。
溶けやすければ炭酸ナトリウムです。
それでもよくわからなければ、フェノールフタレイン液を入れてみましょう。
フェノールフタレイン液で濃い赤色に変化すれば、炭酸ナトリウムです。
実験前の炭酸水素ナトリウムも同じように水に溶かして、フェノールフタレイン液を加えて、比べてみてくださいね。
炭酸水素ナトリウムはあまり水に溶けないし、フェノールフタレインによる反応も薄いので、比べればバッチリ!
教室では、レゴの炭酸水素ナトリウムを分解して炭酸ナトリウムと水と二酸化炭素を作ることが出来ますよ〜。
小さな小さな世界を考えなくてはいけない理科。
頭の中で考えているだけではわかりにくいですよね。
実際に、原子の代わりにレゴをさわって感覚で化学を理解しちゃいましょう(^^)
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